詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
命の影を踏みならして畑を耕すようにボクは日々なにかしらやってる
綺麗な手足汚しながら必死に金稼ぐ ある意味では荒稼ぎ
そんな姿も見方を変えれば素敵な日常だぜ
影だけを残したまま過去は消え去り未来の影があとは揺れてるだけ
常に目の前を照らす光は今だけをさすから先のことは見えないしわからない
まわりも暗闇に包まれててよくはわからない
でも沢山の影をこの目で見てきたから
思い出の中を探せばほら美しい記憶としてかすかに残るよ
黒い影も白い影も
同じように影であることになんの変わりがあるというのかな
だから今という影を踏んでみよう おそれずに明日という影を踏めるようにまずは今日という影で小手調べ
練習だよ
今が踏めれば明日からはもう大丈夫
不安の影なんて踏みつぶしてやるから
白い影と黒い影のあいだを縫っていくようにボクは精いっぱい生きていく
思いのままに
もう悲しくてうれしくて毎日が
言葉にだなんてできないくらいさ
闇を照らせば
光が生まれ 影がかならず寄り添う
光を照らしても意味はないからせつないだけだけど
その変わりようのなさに限りない愛を感じた
変わらないって事の幸せの感度が変わらないように
ボクはひとりさり気なく祈るだけ
影踏み 繰り返すように 日々を踏みつぶして歩くよ
それでも通り過ぎた過去にはちゃんと歩いたあかしの足跡という影が残るよ
消えない事実はずっと事実としてつづいてく
誰にもかきかえられない
ボクだけの真実
ボクの存在と命を確かなものにする行為
それがいわば影踏み
自分の存在という確かな影を鮮やかなものにして花を咲かす心の農作業
それが影踏みだ
わかるかい?
このかすかな魂のふるえとどよめきが君に伝わるかい?
やがてこの命落ちる日が来て最期の影残す時がきても最後の瞬間までも君は君の侭だから。
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