詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
秋晴れの空のむこうで僕を待っている人がいるんだ
それは長い長い夜の始まりなのか
それとも長い長い夜の終わりなのか
すれ違うばかりのボクらに夜明けはくるのか考えていた
ほんの少しの行き違いで手と手をはなしてしまう
ほんの少しの食い違いがボクらの明日の空を暗くしていつもそれが引き金になる
どんなに晴れてようが心は土砂降り
天気が曇っていようが雨だろうが心が雨だったり曇りのほうがつらいんだ
何倍も何十倍も何百倍も何千倍も ずっと
いくら空が晴れてても心が晴れているなら幸せだって
キッチンのカウンターのむこうでコップをフキンで拭く君がつぶやいたくらいさ
だからホントなんだろうな
もしかしたら心をモノクロ写真みたいに真っ黒く染めるのはいつもボクで
その引き金を引いてんのは自らの罪かもしれない
自傷の日々はつづく
そのかすかな痛みにもイカレてるくらい気づかない俺は明日も目覚めない夢の中でのんきなもんだ
君はただ笑う
ボクを見て笑う
違う意味合いから
笑うんだ
黒く ぬりつぶされた未来
その汚れた色のしたに隠れた鮮やかな色よ 俺を許せ
その汚れをおとせるものならおとしたいぜ
いつもそんな言い訳ばかりいいつつもめんどくさいと結局そのままで
今も心は汚れたまま
あの日おとしたいといった日からだいぶ経ったから 汚さは格別
見る影もないあのころの鮮やかさよ
悲しいとは思うよ
だけれど限りなく果てしなくめんどくさい
いつもソレが正しいことをしようとする心をよごす
いつもソレが自分を変えようと動く決断を鈍らせる
腹のしたから生えた足を即効性のセメントで固めてしまう
それはすべて俺の弱さ
されど悲しき事情
けっして言い訳なんかで片づけてはいけない事
表面上はわかっているだけにその裏を知るのがとてもおそろしいんだ…
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