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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3201] 食物連鎖と夢うつつ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


あなたをちょこっとだけ愛してる 僕は
二度と会えない気がするけどそんな曖昧な言葉で別れたあの道
長い長い距離を歩いてきたな この僕も
夕暮れみたいなあたたかい思い出くれた人よ、また会いたいけどゆくえ知らずだ
誰かが僕の安い人生の途中話を聞いたら鼻で笑うかなぁ
まだ中盤なのにあきらめムードでもう人生終わった顔でせっかくの若さを無駄にするようにやり直せるものもなにもかも手をつけずに見て見ぬフリ

ちょこっとラブですよ
僕はあなたに
そしてあなたを愛してるくらい自分にもラブ
自分も愛してる

少し今夜は悲しいんだ
めずらしく満月の夜
なにもかも消えゆくがいいさ
時がすべてを水に流すように幻にいつかしてくれる
悲しい思い出もイヤな記憶も そうさ
すべてあの月のように思い出す暗い暗い記憶の引き出しの中から取り出して眺める時以外輝かない

一番さいごのページに記すのは
悲しいくらいうっすらとした文字のさよならひとつだけ
僕の時計の針から数字が 消える日が来るまで僕はたぶん明日も性懲りもなく苦しみにやられながらも何か宛もない光信じてきりもなく繰り返す 日々
今日から明日へ
夜から朝へ
またその逆へ思いをとばしたり振り返ったり
いろいろして 暮らす
思い出の鉢植え育てながら
枯れないように水をやったりして
暇をつぶしたり時間を失ったりするよ
まるで食物繊維みたいに
生まれては死に
生まれては死に
誰かが繰り返す連鎖
夢うつつな気分でみんなやがて目を閉じるんだ
永久に 永久に
いつかあかない世界へ
この光におさらばする時がくる

それまではきっと僕は繰り返し繰り返す
運命なのです

悲しくとも
切なくとも
それが人の運命(さだめ)とあらば頑張れるよ
僕の目に映る世界に 世界に終わりがきて滅びゆくまで

命限り燃えていく…

2008/11/29 (Sat)

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