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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3206] 絶滅寸前の時代遅れの恋人
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][得票][編集]


みんなそれぞれの幸せ見つけてしまって
不幸なんてもはや伝説上のもの時代遅れになった世界
僕はひとりなおも不幸に嘆いていた

眺める 宇宙からの地球みたいなあなたの大きな笑顔と見上げたあの月だけが僕の味方
いつまでもいつまでも支えてくれる光です

どんなに時代が変わっていっても
誰にどんな仕打ちをうけても負けない心あるから君を守れるよ
期待しててね
あと何十年後の未来ではきっと僕ら化石みたいに珍しがられるばかりじゃなくて
きっときっと今よりもっと僕ら誇りをもてるさ

もはや世界には僕らしか時代遅れ人間はいないらしい
悲しいことなのか嬉しいことなのかわからないほど微妙だけれど

それならそれでアンモナイトになってみんなからもてはやされようよ
見せ物に君をする気はないけれど
ほら君は何十年経っても変わらずステキなまま
少し年老いた僕の瞳の中であのころよりずっと美しくハリのある笑顔をうかべるだろう
そしたら僕は幸せだ
それなら僕は幸せだ

絶滅寸前の時代遅れの恋人同士だとしても
だからこそ大切な気持ち忘れずにすむ
僕らだけは…
だからつないでゆくのさ この気持ち明日にまたはこんでこう
運搬していこう

変わらないでほしいものは変わっちゃならないものなのさ
とっても大切な気持ち
空を鮮やかに染める色
この僕を一瞬のうちに笑顔に変える魔法
君は唱える
僕は涙から笑顔に変わる

小鳥のさえずり
目覚めた瞳
いつもの朝
すべて夢だとしても
君の笑顔は健在だから
大丈夫
ほらまた世界が僕の中で新しい一面を見せただろう

もうそれだけで幸せ
もうそれこそが幸せ

僕らは ステキな時代遅れだぜ
ばかにされるより仕方ないけれど
僕らほど 古きよき気持ち大切にする人はいないはずだ
いやいないんだ〜!

2008/11/30 (Sun)

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