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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3242] 黄昏エンデバー
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][得票][編集]


僕は黄昏図書館に迷い込んだ。
心の中の蔵書に埋もれてた。

笑いながら
怒りながら
ふざけながら
日々は風のように吹いていく
チャンスが目の前を通り過ぎるのも気づかないまま
図書館は暮れゆく空の下 夕暮れを背景に瞳のシャッター切ってストロボ焚いて焼き付けた
もう二度と忘れられない
あの日の黄昏
黄昏図書館にて
見つけたはるかな思い出や記憶バラバラに綴った日記の綴じ込み
それをひとつに集めてとじた黄昏日記帳

僕は涙がでるほど懐かしかったし楽しかったけど
それと同時にものすごく悲しかったのを覚えている

でもそんな今日もやがてこっちの話も聞かず否が応でも幻になるから
僕は今日のときめきを覚えていたい
僕は今日のドキドキを抱きしめていたい
そう思った。

永遠を手にいられなかった
また、
永遠を手にいられない代わりに
せめてもの慰めとして自分におくった
そんな日記帳
僕は今もちょくちょく書き足してる
あまりに少ない思い出だったから書き足した
どうしても思い出せない記憶や引き出せない思い出の弔いを済ませたらまた書き始める
そして明日からも書き続ける

それがすぎた日々の弔いでありただ眺めるだけに終わり綴れず楽しめなかったあの日やあの日の報いだから
僕はそれを心に刻み
書き続ける

ディアー あの日の自分
ディアーあの日のあなたへ

黄昏てばかりいた僕をやり直す
今さら?ちがう無駄じゃない
黄昏エンデバー
めくるめく瞬間の描写
まばたきの連続のかすかなシャッター音 そしてその光
聞こえないリアル
聞こえるのは幻想?
目に見えない仮想
目に見えるのは何?

確かにフィルムにおさめたのに記録されない悲しさ
フィルムを入れ忘れたはずはないのに…
悲しいぜ 悔しいぜ
黄昏エンデバー あの日に帰りたい。

2008/12/06 (Sat)

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