詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
はじまった はじまった
夢から目覚めるまで僕は無意識の中を旅する形のない風になる
目が覚めた 目が覚めた
夢から目覚めてなら僕ははっきりとした意識をもって現実というみつめるべき本当の世界に帰る
なんでふつうのことなのに
なんて不思議なんだろう この繰り返し
今日もまた 想うよ
夢の終わりに
今日もまた 眠れば
夢ははじまる
すーっと吸い込まれるように
ぼんやりとした意識だけがある
僕が僕自身を見つめるように
客観的な視点から映画を観てるみたいにまるで不思議な感覚
夜が来て いつもの時間になって睡魔が襲えば 僕は誘われるかのように夢の世界への扉をあける
無意識と意識の中で出たり、入ったり
自分ではそんな自覚はないんだから
まったく不思議なもんだ 寝るだけで頭の中で広がるパノラマ 万華鏡
悪夢も正夢もいい夢もすべて幻なのに
なぜかこわくてなぜか現実では許されないことが起きるから気づくと寝言叫んだり
現実と重ねて時には泣いていたり
まったく不思議なものだ
この現実もリアルな長い夢ならば終わりは死という目覚めなのか
なんてこと考えては今日も夢の中へ意識とは関係なく吸い込まれていく
でもどんなに現実が嫌いでも二度と現実には戻りたくないとは思わない
それも不思議さ
夢の世界にもし住めるとしても僕は現実を選ぶよ
自分でもなぜなのかはわからないけど
夢には現実にないものがあり
現実には夢にないものが多すぎる
だから夢は簡単に叶ってしまうしすべて幻だから
現実で叶えたい
だまされてるような幸せに笑いたくない
ただそれだけ
ただそれだけ
でも現実は嫌いだ
おそらく明日も
何度 夢みても目覚めても現実は嫌いだ 夢がいい
なのに現実の中で生きていたい
嫌いだけど夢にはずっといたくはない
つかの間だから夢は輝いて見える。
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