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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3324] ふたりの場所
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕は今 僕からすればここにいて
でも自分以外の他人からすればそこにいる存在だ
いつまでも
だからどうしても親身にはなれないときがあるんだね
そんなもんだろう
他人には僕が果てしなく遠くにいるように見える 僕にも
自分なら自分はいつでもここにいる存在だから
自分のことは一番わかるし知っている
だからこそ痛みはじかに伝わる
しかし他人は他人にしかわからない感覚をもつ
それだけは共有できない だから感じあうのも人だけど
どうしても違う人だから 心の窓が曇る
拭いても拭いても視界が悪いまま 見えない気持ち同士が傷つけあう ぶつかりあう
僕の場所はここ
でもキミにはそこだね
いつまでも
いつまでも ここにはなれない、僕はキミじゃなくキミは僕ではないから
それでも分かりあいたいと思う心が切り開くこたえもある

だから永遠にずっとキミが僕のここになれなくても
心だけは重なりあってひとつの場所で一緒にいたいな
ここにいる
キミも僕も
そこにはいない
そこじゃない
本当はここ
同じ場所にいる
それが僕の場所
それがキミの場所
それがふたりの場所
そう思うよ。

2008/12/15 (Mon)

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