詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][得票][編集] |
ピエロは眠る
一仕事終えたあとで
ピエロの目尻に光る涙
今日もたくさん失敗した
日常というサーカスで
気持ちをごまかし笑う僕はまるでおかしなピエロ
ピエロは明日も
きっと ずっと
いつまでも
ピエロのまま
社会に群がる虫たちに笑顔を振りまく
悲しくても泣けない
笑うだけ 笑うだけ
それだけでしかゆるされない命
金は虫みたいにわく
されど悲しいサーカスでの仕事
ああ 仕事変えたい
死にたい
ああ ピエロ辞めたい
辞められない
目処が立たない
決意ができない
弱虫 ピエロ
僕にもっとも
ふさわしい役柄だ
適任の仕事だ
でも金なんかいらない
自由がほしい
ただそれだけなのに
社会は僕を逃がさない
にらむっきり
ただそれだけが怖い。
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