詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
扉ひらいてはじまったかと思えばすぐに気づけば扉が閉まる
さよならの言葉さえかすれたように溶けて消えていく
涙を流して 別れを惜しむ人たち
きこえる嘆きがわびしく響く
終わってしまう今日一日へ
言い渡す言葉も誓いもなにもないけど
今更だけど聞いてくれ ありがとう受け入れてくれて
またどこかで会おう
偶然が重なる一日に
そんなに笑えてしまえるほど喜ばしい一日では決してなかったけど
そんなもの無視して今は笑え 笑え 笑え 僕よ
終わってしまう今日一日へ
終わってしまう今日一日へ
終わってしまう今日一日へ
目を覚ましたように気づけばいつものベッドの上
僕は焼き魚のように横たわる朝
カーテンを両端にあけて始まる新しい一日に僕はささやかなあいさつをする
おはよう
よろしくね
それだけで昨日が別れが意味をなす
その言葉で昨日の涙が笑顔に変わる
そんな気がするから
何度も僕は繰り返す
出会いと別れ
時のいたずらに翻弄されながら。
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