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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3629] 心にうたう歌
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


涙で隠す笑顔などなんの喜びも感じない
もらっても捨てちゃう
涙は笑顔を隠すために生まれたんじゃない
涙の存在する理由をねじ曲げるな

さあ 笑ってみなよ
本当の笑顔で 今
さあ 笑ってみるんだ
この僕のまえで 今

涙を流してよ
笑顔を偽るくらいなら 外野のヤジなど気にせずに
笑顔を浮かべてよ 笑いたいならそのとおりに笑えばいいんだ
心にある気持ちと同じ顔を見せてよ
偽る必要なんかどこにもないから
少なくとも僕のまえでは

悲しい笑顔を振りまくピエロにならないで
その化粧おとして僕に素直なままに泣いたり笑ったりしてね
僕が好きなのは僕と同じ不器用な君さ
君のすべてを抱きしめたいから
さあ 本当を見せてごらん
真実だけが心の闇を晴らす
君のはなつ言葉だけがこたえを照らしだす
太陽なんだ

熱いくらい燃え上がる空 夕暮れ
さあ 泣きなさい
ああ 笑いなさい
それが人間だ

君が僕に本当を見せたらそしたら君を僕は抱きしめるから
君がくれる愛に対抗してむきになって強くそしてやさしく抱きしめるから

ふたり 心を偽ることはやめて
はやく 人間にもどろう
不細工だって不器用だって
それがあるから僕ら人間を語れるんだ

だいじょうぶ
僕らは今 人間にもどれた
おかしいくらい
悲しいくらい
なにも偽れない
まっすぐな人間にもどれた

それでいいんだよ

泣きたかったら
泣けばいい
笑いたいのなら
笑えばいい

それが人間だ
心を偽ってしまいそうな時は思い出すんだ
その言葉を

「僕は人間だ」何度も思い出すんだ
心に語りかけてみて
自分を取り戻してみなよ
「君は人間だ」何度もうたうんだよ
心にうたいかけてみて
自分を目覚めさせてみなよ

その自分こそ自分だとさけぶのさ 心に。

2009/02/07 (Sat)

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