詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
僕はまだ君の甘い夢の中にいるよ
うそだと今でも思ってる
ばかみたいに僕ひとりだけ頑固に君が戻るのを待っている
僕はまだなくした恋にも気づいてないよ
悪い夢だと疑わないんだ
火を見るよりも明らかなのに自分で見えてる現実を消そうとして目隠ししてる
僕はまだあの日のさよなら 消せずにいるよ…記憶に深く刻まれすぎたのかな
うそだろ
夢だよ
そうだと言って
カムバック
カムバック
君じゃなきゃ意味はない
でも君は戻らない
わかってる
わかってる
でもそう思いたくない そう思う理由もすべて痛いくらいわかってる
だから今も性懲りもなく信じてんだ
君の帰りを待っているんだ そうなんだ
暗雲たちこめた空に虹が架かる日をなにより願ってる
ただ単に悲しいだけじゃない恋だから
君がくれたこの力で待っているよ
希望がちょっとだけ揺れる空の下
僕はまだ君の見せる夢の中
古びた記憶の中で
君の面影を乗せて自転車こぎ続けてる
僕はまだ夢の中にいるってことは
僕らまだ終わってないあかしかな
そう思わせて
そうじゃないと悲しいから
それが僕のさよならの仕方
忘れられなくて終わったと思うのがこわいから意気地なしだけど意気地なしなりに考えて考えぬいたんだ
だから まだ
君の甘い夢の中にいさせて
あともう少しだけ
君の見せる夢の中で眠らせて
たのむよ たのむよ
明日が見えなくなるまえに歩けなくならないように君との楽しかった思い出だけを力に変えさせて
ペットボトルの再利用みたいに
たのむよ たのむよ
ゆりかごの上の赤ちゃんのように
よく眠る僕をまだ起こさないで 僕にあともう少し君の面影を借りさせておいて
抜き足差し足忍び足で僕の夢の中で手に手を取りあいダンスをしよう
あのころのよに
同じ未来を確信してた
あのころのよに。
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