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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3701] 悲しみに沈む
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


いつまで経っても
拭えやしないんだ
この胸を焦がす想いは僕をつかんで離さない
深く胸をえぐるナイフのようにやわらかい痛みが僕を苦しめてるんだよ
日常の外に溶け出したいんだ
もうこんな毎日だなんてくだらない
そんなこんなで悲しみに沈む
色眼鏡で見られたくなくてわざと尖った自分装った 冷たい鎧で身を包みまくって

泣いて泣いて泣いて今日はたくさん泣き明かしたから 明日はさすがに泣けないだろう
明日はそのぶん笑いましょうよ 自分
誰もなぐさめてくれないならば自分のやさしい言葉で消えそうなろうそくにまた灯をともそう

たとえ明日が雨でも嵐でも風がおだやかじゃなくても
そんなこともうしょっちゅうだから慣れました 慣れました
うそだよ
だけど我慢するよ

悲しくても
せつなくても
悲しみに沈むとしてもこれ以上は苦しまないでいられる
楽な道はないとわかってる だからこそ少しでもなだらかな道を歩きたい
歩道にそれたいんだ
理不尽や不具合が行き交う車道にはなるべく出たくないんだ
わかったら独りにしておくれ
ひとりよがりの孤独な野郎だと言われても平気だぜ

今が悲しいなら
もう今以上の
今がそうさ
最低の時
今がそうさ
一番 最下部
この穴の底
ほら叫んでみれば
洞穴の中
音が上まで吸い込まれてぐわんぐわん響く
見渡しても人っ子ひとりいない世界
気づくと目に涙

これが悲しみって奴かな
これが孤独ってことかな
思ったより悲しいな
なめていたよ
光が恋しい
笑っていられた自分が名残惜しい
悲しみに沈みきった今では這い上がる力さえなくて僕は手を伸ばすのが精一杯

それでもそんな世界に見たんだ
闇の中に見たあこがれは幻だったのか
まぶしいくらい見えたのにな

それが今はうそのようにさびしい
小さな灯りの下 さびしい…

2009/02/26 (Thu)

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