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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3711] 生と死の真下で。
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


生きるのがいやなのに無理に生きさせる必要はないと思うけど世の中はいつでもきれいごとでおさめようとする
逆にそれが災いしてる
「生きていればそのうちいいことが…」
じゃいつあるの?
もう何年も過ぎたよ
変わらないよ
もういいだろ?
聞きあきたよ
死なせてよ
惨めなだけだよ
信じさせるな
止めてくれるな

生きるのが正しいなら僕は間違いをおかしてもいい
決して生きるのが正しいとは思わないさ
生きることはつらくてとても悲しいから
それでも死ねずにいる僕はきっと生まれてしまったという概念にとらわれ
いつの間にかすり付けられた生きていく正しさを頭の中で消せずにいるよ
苦しいとこから旅立つ痛みにさえ我慢できない
だからいっそ生まれてこなきゃと思うんだろうね

それが生きている痛み
それが生まれてしまった被害だよ
ペチャクチャ耳の奥できれいな言葉ばかりが雑音みたいにひびく
確かに喜びは素晴らしい
確かに生きていくのは素晴らしい
でも今の自分には先のことなど見えない
たとえ何十年あとにある喜びがわかってたとしても今の苦しさに耐えうるだけの力はないんだ

よわくつよく生きている 強気にも弱気にもなる僕で
時に死にたいなんて戯言をほざく僕
でも生きていてよかったともほざく僕
矛盾したそんな気持ちこそが僕を一番苦しめてる
定まらない現実
わからないこたえ
絡まるばかりの今

少しずつ年老いて
少しずつ死に近づいて
僕はあと少しで
僕はあと何日で
死ねますか?
僕にはあとどれくらい
僕にはあと何日
猶予がありますか?
生きるにのも死ぬのにも前向きな僕
だけれど矛盾してるからどちらにも結局決まらない
だから僕は生きることも死にたい気持ちとも手を切れない
宙に浮いたような現実でただぼんやり虚空を見つめ過ぎていくばかりの日々を数えてる。

2009/02/28 (Sat)

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