ホーム > 詩人の部屋 > 甘味亭 真朱麻呂の部屋 > 風、止まぬ

甘味亭 真朱麻呂の部屋


[372] 風、止まぬ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

悲しい気持ちを空に投げようと

投げる真似をして忘れようとしたけど

それでも忘れられないんだ

心に付いた傷跡が消えてくれない限り

悲しみも消えはしないから

僕は多分このまま一生悲しみを背負い続けるしかないらしい

吹き抜ける風はいつかの涙の冷たさによく似ている

いつまでもいつまでも
風は止まずに僕の寂れた心を揺らすんだ

お節介な耳打ちをするように
風は吹いていた。

2007/01/21 (Sun)

前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -