詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
悲しみはいつも僕の心に置きみやげのように悲しい記憶を刻んでゆくよ
こんなの要らないよ
もっていけよ…
また、泣いちゃうじゃないか
喜びはいつも悲しみとはちがって素晴らしい余韻を残してく
また遭いたくなる
また行きたくなる
そんな世界魅させてくれる
また、笑みがこぼれちゃうよ
悲しみとはさよならしたい
もう話しもしたくない
喜びとだけ隣り合っていたい
いつも隣同士でもいいくらいさ
でもそんなわがまま通らないのが世の中で
それを一番わかっているのはまぎれもなく僕で
それが悲しくて悲しくてロウのように溶けてしまいたい気持ちなんだ
迷いのトンネルの前
抜ければ笑えるよ
だけどその暗闇が僕をにらむからなかなか足を進み出せない
抜けるまでが難しい
抜けてしまえば簡単さ
堂々めぐりの気持ちの中でなにが見えた?
選択に 決断に せめられてばかりで
ひとつもちゃんとした答 出せなかった
結局 うなずくしかなかった
決して ふざけ半分じゃないが完全でもなかった
そんな毎日がずっと続くから明日あたりこんな人生やめちまうかな
なんて言いながら明日明後日いつまでも生きてくんだろう
なにがあっても光だけは捨てられない
目を背けられない
死ぬのにも痛みがともなうからきっと僕は明日もなんだかんだ言いながらも生きてるんだろう
悲しみに頭を下げ世の中に媚びへつらいながら
どうにかこうにか喜びを頼りにして闇を抜ける
そのトンネルの中
今日もトボトボ歩く
こわいよ さびしいよ 悲しいよ
でもそれもやがてなにも感じなくなる
うれしいようで悲しいふしぎな時間さ
この長い長いトンネル
光はつかの間
されど素晴らしい
僕は笑う
そんな僕を笑う
僕は泣く
そんな僕に泣く
繰り返し繰り返す運命のもと
繰り返し繰り返す宿命。
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