詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
こんなにこんなに頑張って日々を生きてさ
誰が一体僕の頑張りをほめてくれるのかな
僕はいつから他人にほめられることを期待していたのかな
他人のことなんてどうでもよかったはずなのに
求めたらきりがない
自分を見てほしい
他人なくしては自分は立たないから
世界に僕ひとりだったら自分という存在を誰も見つめてくれない
存在することさえあやしくなるね
たとえば君が涙を流してそれを僕が見て励ましたり気遣ったりすることだって
自分と他人がいてこそできることだから
愛しあう僕らだからとかじゃなくてそれは人間と人間のつながりをつくるパイプなんだろう
だから君を見つけるたび僕は自分の存在の確かさにあらためて気づく 君がいるってことは僕の存在は本当だなと
この涙はどこへ流れて消えてくのでしょう
たいしてりっぱな理由もありはしないけど
行方しれずの旅人のように僕は消えてく涙を追いかけたりはしない
あふれる涙はひとつひとつが光り輝いて星のように物語をもっている
永久には輝かないけれどそれだけにとてつもなく尊い光を僕に見せてくれる
きっと空だ 涙が消えた先は
涙も星のように流れるものならば
夜空を見上げて
それだけで涙を流す僕はそのしずくのひとつひとつを見逃さないように見届けた
もうかえらない光を自分とおなじ運命の星くずを見送った
いつも 見上げる夜空にある涙の行方
星となって涙は今夜も光り輝いている
僕も そして いつか
いつかは星になれるかな
小さくてもりっぱな星になりたいな。
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