詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
すべてがまるごと嫌いになった
すべてが自分の敵に見えた
すべてがうまくいかない
すべてが自分には向かない
すべてが嘘に聞こえる
すべてが僕を傷つける
すべてが僕の邪魔をする
そんな気がしている最近も少しすれば忘れてるけど
理由もないのに人を憎みイメージの中で適当な人をころしても罪にはならないけど口にすれば軽蔑されるのは目に見えてわかる
僕も道ばたで肩がぶつかっただけで怒り出す若者と同じか…
それがただリアルからは遠くはなれた妄想遠隔殺人に切り替わっただけで
ふつうの危ない人となんら変わりはない
嫌いになってください ほら僕の心こんなに汚いですよ
そう一言いえば大好きなあの子も僕を嫌いになるのかな
僕ははたしてなんなんでしょう
ひとつ汚点があっただけですべてが崩れてしまいそう
日々を上手に泳ぐより日々に上手に溺れるほうが巧いなんてばからしくて誰にも言えない
そんな僕と落ちるとこまで落ちませんか?
なんて思う日もある
けれど死にたいとまでは思わない
だからなのかはわからないけれどなぜか今日もうまく泳げる魚たちの群の中同じ空気で同じ仕組みの教育課程を終了した者たちとともに複雑に入り組んだ社会という深海で生きている
悲しみもまたきびしいだけの味方だときれいな嘘で自分を丸め込んで今日もひたすら泳ぎ続ける
深海無限メーターまでエレベーターで急降下
この世界に果てはなく地面に足が着くこともない
落ちていこうと思えばどこまでも落ちていける
どん底のどん底まで
ただ単に悲しいエンドじゃない
絶望という海底までこのエレベーターは無限という数字かもわからない領域を電子表示して進む
上がりたければご自由に頑張りなさい
命を落とさぬよう夢に沈め
潜ったり上がったりして酸素を得ろ!
生きた化石シーラカンスのように寿命を無視して時代を飛び越えて進め!
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