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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[392] 無題[
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕と君の二人だけが知ってる
それぞれの秘密
他人に明かす事なんて恥ずかしくてとても無理に近いから
おそらく永遠に秘密は保たれる

冷え冷えとした
街の空気に丸め込まれ
いつしか秘密は自動的に記憶の奥底に忘れられてしまわれる
秘密がバレるより
よっぽど辛いよ…

心の奥
そっとしまわれた
六月の朧気な約束
小指と小指で契られた
愛の契約
果たされるはずの約束

君のすべてに惹かれた僕
君のすべてを欲した僕
目も耳も鼻さえつかって愛そうとしたのに
君はそんな僕の気持ちを裏切って
風のように消えていった
ほろ苦い静けさだけを残して…

君と僕を出会わせた
運命のイタズラ
君と僕を別れさせた
運命の気まぐれ

こんなことになるなら
はじめから出会わなければ良かったよ…

それでも
なぜか 一つだけ
それでも
なぜか 一つだけ
君とのめぐり逢いは僕に新たな愛をもたらした

それは
君からもらった
桁外れの勇気
感謝するのは少し違うかもしれないけど
一応言っておくけど
『アリガト』。

2007/01/23 (Tue)

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