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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[4013] 一輪の君へ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


君も僕もこの世界にたった一人だけ咲いた一輪の花
君も僕もまたとない花だから この先何万年経っても同じ花は咲かないんだ

限りある命の中で老いてもなお美しく枯れるまで咲き続ける
賢明に 精一杯 一生懸命
そんな姿に僕はほれて薄紅にほおを染めたんだ
淡い恋の色 心 ときめいて 同じ色に染まったんだ

ゆらり ゆらゆら
風に今日も揺れて
なにも見えない夜空の下 ただ咲いて
いつかそんなたわいない日々の末に枯れること イメージしても悲しいから仕方ないことは仕方ないとして今は今を楽しもう
ここで咲くこと
それが生きること
なにが苦しくても自ら散ってしまうなんて考えを何度も砕いてきた
そのかけらが部屋中を埋めつくしているよ

一輪の名もない花に名前をつけよう
そうだなあ 例えば「ご立派」とか「偉い」とかどうかなあ
それ以外 考えつかないや
だって生きてるだけで多分苦しいことたくさんあるのにそれでも生きてる人たちは偉いし立派だと思うから
名前にしては変だとは思うけど僕ならそんな名前を迷わずつけます

だから頑張ってるあなたを僕はそんなふうに呼ぶんだよ
君のお母さんやお父さんからつけてもらった素晴らしい名前の隣に記してほしい
ミドルネームのように

なかなかキマってるよ
アクセントみたいでキマってるよ

あなたもどうですか?
一輪の努力家よ
生きることにかけての天才よ

咲き続ける苦難の道を涙ながら選ぶ人よ
どうか弱くても心は強くあれ

僕は誰かもわからない道の向こうの人に叫ぶ
同じ空を見上げ
同じ時間の中を生きる
僕と同じ運命に惑う一輪の孤高の花へ

花は華々しく
花よりも華であれ

僕の心は今 まとまらないコトバで歌い出す

悲しいくらいなにもない夜空に心 急かされて そーゆーの下手なくせに歌ってみたんだ…

2009/04/28 (Tue)

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