詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
夜空に満開に咲く花
思い出の中で母に抱かれて見た夏の景色
今年は君と見れそうかなあ…考えてた
幸せっていう火花をまき散らして人々の心に風をおくりこんで
弱虫の僕の背中を押した立役者
まるで魔法だね
花火は雰囲気を醸し出してキスしたりするのにとても都合がいいから
僕らもそれにあやかって雰囲気に酔ってみた
夜空に情けない音を立て舞い上がり
豪快にはじけるその光景に夏はつきますね
思い出は風のように過ぎます 心地いい暑さを引き連れ
夏は自転車を漕ぐように少しずつ少しずつ長い休みもカレンダーから遠くなる
景色がぼやけて見える昼間さえ夜になればすずやかな風がほおをくすぐる
夏の陽射しがおだやかになったなら君に手紙を出そう
「今年はどうか一緒に花火を見よう…」
大きくもなく小さくもないサイズの願い
そっと封をしてポストへ投函しに行く
それさえおっくうだけど 君の笑顔まで手紙は届くから思わず笑みがこぼれるよ
夏はまだまだ続いてく
忘れる頃まで続いてく
嫌いになるくらい毎年イヤなのになぜかいないとさびしい人みたいにせつない思いを残し やがて終わるまで 終わるまで 幻はすぐに僕の瞳に長い夢を映すだろう
そして今 夜空に花火が…ひゅるり
情けない音とともに夏の始まりを告げるようにはじける
僕はきっと きっと
バレないように今年こそは手をにぎる
勇気を出して 今まで何回も言ってきたから 今年こそは実現させる
そんなイメージを抱く僕はすずやかな春の風の中 不安げに少し期待して夏を呼ぶ
夏を呼ぶ
耳をすませば
遠く 聞こえる
蝉の声が君の声のような気がした
そんな春の終わり
夏の扉の前
僕はノブに手をかけてもうすぐ開けるだろう
素晴らしい夏の世界へ行こう
不安と期待をパスされ懐に抱えているとこです。
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