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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[4063] 我が輩は生存者である
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


今日も見つけた
僕がここまで歩いてきたこと証明するまぎれもないあかし

あたりまえのことが僕にはとても嬉しく思えて笑えちゃうんだ
思いっきり息を吸い込んでゆっくり吐き出せばわかるはず
今日も そうだ 僕は変わらず生きてる
誰もがわかることだろう

「我が輩は今日も生存者である」
きまって言うのさ いつもとおなじ朝に僕は言うのさ

なんて幸せなんだろう
それに気づいた瞬間 心に広がった満足感
風のように
疾風のように
駆け抜けたんだ
心の中

誉れ高いワインのような芳醇な濃厚さが僕を包んだのさ

明日も生きてこう
だから思えるよ

ある人にはそれだけのことでも僕には絶対的にたいそうなこと

眺めてる 景色はどれもきれいな虹色
胸の鼓動(リズム)わざわざたしかめなくてもわかる

僕は生存者だ

誰もそれを疑えない

僕にとっては死ぬまで変わらぬ真実
いつかそのすべてが嘘みたいになるまで永遠に真実なんだ

今 その新しい果実を僕は食す
甘くほろ苦い果実を少しずつ 完食するまで 僕は 繰り返す迷いと不安の日々

生への強い願望と死への恐怖
混ざり合って
交じり合って
快楽といういかれた悦びに

生まれなかったらそれもすべてただの嘘
いや嘘にもならないな

だから生まれてよかった

今日も明日もたぶんきりもなく思う
未知なる明日ももし生きれてたらね

明日 そこで逢おう
長いようであっという間の夜を越えたら 夜を越えたら

いつもの曲がり角で落ち合おう
絶妙なタイミングで腕時計が予定の時間をしめすころに

二人 引き続き生存者だったらきっとめぐり会える
なにが起こるかわからない人生だからこそ
ゆめゆめ用心を
たしかに二人めぐりあえるまで
今日が最後の出会いにならないようにさ。

2009/05/10 (Sun)

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