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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[4117] ゼロゼロゼロ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


命のカウンターがゼロになるまで
僕は生きていく
なにもないゼロになるまで走る
僕は僕に誓う

まだ1がある
まだ1もある
だから最後の希望捨てずあなたも生きて
僕も生きるから
泣いちゃうくらい本気でどんな瞬間も

様々な運命に翻弄されて命は揺れる ゼロに振り切りそうな時もある
なくした時は後ろには戻らないけどゼロから1にはならないけれど
頑張って持ちこたえる
こんなとこで死んじゃだめだと
終わってはだめなんだと

生きる理由や生まれた意味なんてなにもないけれど
僕は生きる
ただ旅人気取って
僕は僕として
誰の為じゃなく
何の為でもなく
生きる 生きる

いっそゼロからゼロに向かって僕らは
生まれた頃の無の中へ また戻ってゆく
ぐるりと回ってスタートから同じゴールに向かって走る

その過程
ゴールにたどり着くまで間で様々なドラマがある
僕も君も誰も、皆その旅の途中

今、君はなにを想う?
僕は自分に語りかけるようにいう

自分も同じ限りある命を運びし旅人だから

ゼロになるまで
ゼロになるのを
待たずに 待たずに
待たずに 待たずに
ゼロになるまで
ゼロになるなら
精一杯 目一杯に
精一杯 目一杯に

命を燃やし光の中
走り抜けてゆこう
実りある 夢を抱かん

僕はゼロ ゆえにゼロ
なにもないんじゃない
どんな色にも 無理なく染まれる白
僕はトランプのジョーカー
オールマイティー 不可能のない自由な奴さ

僕はうたう
日々 削られる 命に向かって
昨日の自分に 弔いとして おくる
そしてまた死んで逝く僕に向かって

ゼロにまた舞い戻りうたうのです
そのためのゼロ
そのためにゼロ
僕は白く染まる
罪さえ塗りつぶす
ゼロの魔法に染まる

僕は今も昔もゼロ。

2009/05/16 (Sat)

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