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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[4329] 夕陽にキスを
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


喜びをクッションにして悲しみから身を守るささやかな盾にして
なんとかなんとか生きる道をつなぐ
僕は君の笑った顔が好きだよ だからだからね
僕は生きてる
それもある

夕陽に拳をぐっとのばして空にかざしたら
誓うんだ
君を幸せに
僕を幸せに
してしまうんだと

夏も深まり
緑茂る 街並み
夕暮れ
人もまばらな街
空の下 空の下
ギターを抱え君の家へ飛ばす自転車 漕ぎまくる

歌を聴かせよう
歌を聴かせよう、と僕はバカになりに行きましたよ

夕陽に拳を突き上げて誓った気持ちだけじゃ君を幸せにする力足りないから
君にちょっと元気をもらおうと君の笑った顔見に行った
僕の自信作の歌を歌いに

目当ては何?
聴かれれば
言ってしまうかもね
君のプロポーションにあるけれど
愛があれば欲望さえジャストミート
君と僕
似合いのふたりだろ?

君が不機嫌な顔をしたから僕はなんかびっくりしたけど
君は気づいたように謀ったのよって笑ったのさ

なんだよって安心したらキスしてみたくなった

そんな夕暮れ
今 思い出して
少しね
ちょっぴりね
恥ずかしくなって
君に小突かれて
ふたり
笑いあった

今は 今は
夕陽に拳とか
あんなことできないや
若さゆえにできることだからね

なんて言ったって
君とまたキスを
キスをまた君と
したくなった

あまりに夕陽がそんなシチュエーション醸し出してるから。

2009/07/05 (Sun)

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