詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
嘘つきばかりお愛想だらけのこの世界じゃ
本当のことを話すことさえバカらしいのかな
感情さえ閉じ込めて言いたいことも凄まじい誰かの圧力に押しつぶされてしまうのかな
この街を歩く人の目は死んだように冷たいのさ
この瞳は本当を見つめるためにあるのにね
偽りの感情で本当の気持ちを隠すしかないならこんな瞳必要ないね
守る人がいないのに不必要な法律が生きている必要もないね
全ていやなことから逃げても行き着く先は終わらない暗闇だろう
光を見出すことなどできるはずもないよ
悲しくたって辛くたって頑張ってる人がいるんだと誰かが僕にほら言い続けている、大切なことがわかりかけてきたよ
それでも本当のこと話すよりその場をつなぐ嘘で逃げきろうとする自分が悲しくはないかい?
涙が本当をキミより先に語るだろう
全ては無理やりつけられた仮面を脱げたときこそわかるんだ
この仮面は自分を守る仮面であり擬態するための盾なんだけどやっぱりジャマです
誰かに白い目で見られても嘘つきばかりお愛想だらけの囲いの中でバカみたいに嘘をついて楽しいよ満足だよって笑っていたくないのだ
そろそろ
逃げてもいいだろう
こんな街
見たいものも見せられず言いたいことも言わせてくれない
こんな街になどいたくない
ずっといたら口も目も必要なく言われたことにだけ逆らわずやっていくだけだから機械みたいな冷たい心になってしまう
さよなら
めくらの街
我がふるさと
手を振ろう
こっちから
出ていくぜ
だんだん遠くなり
小さくなる街
涙でぼやけた視界
これでいいんだ
本当を胸を張って話せる場所はきっとこの世界のどこかにあるはずだから
そんな場所に出逢えるまで僕は旅を続けんだ
ただ自分を信じる気持ちと負けないぜっていう強がりにも似た勇気を肩からぶら下げて僕は旅する。
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