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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[44] 遠き夢、遠き幻
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕が求めていたのは
こんなありがちな幸せじゃない
特別な愛がほしかった
友達止まりの仲じゃ辛いよ

下の名前で呼んでくれはするけど
名前を呼ばれる度切なくなるんだ
君が好きなのは
俺じゃない
彼奴だろ
どうして貴女はそんなに優しいの

責めたくはないさ
本当は
恨みたくはないさ
本当なら
だけど
彼奴が疎ましくて
彼奴が羨ましくて
どうしても嫉妬してしまう

僕らが友達じゃなく幼なじみと呼ばれていた頃
好きだと伝えればよかった
悔やんだってもう遅いけれども

追いかけ続けた
君という夢に
とうとう届かなかった現実を見た

遠き夢 遠き幻
あの日 あの頃
追いかけてた夢
つまり君を想い続けていたことは忘れよう
忘れられるか
自信はないけど
忘れることで素直に君におめでとうを言える気がするから
忘れるとしよう。

2006/12/13 (Wed)

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