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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[472] 心の傷跡
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


たくさんの人並みの中で
僕らは生きている
「悲しみと喜び」「笑顔と涙」繰り返しながら
人に傷つけられた心は誰よりも傷つけられる傷みを知る
人を傷つける言葉を知っている僕らはその傷みを知っているのにも関わらず
平気で人を傷つけてしまう

心に潜めた闇は
ずっとずっと限りなく深い場所にある
癒えない傷跡は生涯抱えるのだから
傷つけられた人も傷つけてしまった人にとっても歯痒い過去になる
楽しい思い出の妨げになるんだよ
そうして心無い言動が誰かをまた傷つける

傷つけられた痛みは傷つけられた人でなければわからない
だから平気で外野はあざ笑うことができる
血も涙もなく心置きなくヤジを飛ばしたりバカにしたりもできる

心についた傷跡が
痛みだしたんだ
君がつけた傷跡だよ
忘れられない
消えはしない
心にできた深い深い傷跡さ
どう償ってくれるのか
きっとどんな償いでも傷は癒えない
心がずっと覚えているから
忘れることもできない 心の傷跡。

2007/02/04 (Sun)

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