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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[760] 花化粧
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


花の命は短い

咲いたと思ったら

すぐに枯れる

それでも花は咲いてから枯れるまでの一生を美しいまま留める

人間のように嘘をついたり
誰かを殺めたりせずに
ただ静かに地味に一生を終わりまで暮らす

ただ風に揺れ
ただ季節もおかまいなしに
ただそこに咲いている

その姿はまるで
私が今まで見た
どんな女性よりも美しく 妖艶で 可憐だった
まるで化粧をしているように
花は枯れてもなお
その 妖艶さ 可憐さをなくさず
美しいまま咲いている

人間のように着飾ることなく
醜さをムリヤリに変えることもなく
花はただ風に揺られ
艶やかに花弁を広げ
陽光を浴び
瑞々しく咲いていた。

2007/03/25 (Sun)

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