詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
日々をなんとなく過ごしている何の目標もない僕と
きちんと将来に目標を持って経済的に生きているあなた
そんな僕とあなたとの間には大きな違いがあり
そして僕はそんなあなたにその違いと同じだけの疎外感を感じてしまう
教育法は違えど全体的にほぼ同じことを学び
同じこの空の下に生まれたのに
何故かあなたと僕には出来具合に大きな差があるようだ
考えてみればあなたと僕の中に流れてる血もDNAも違う
ただ同じ人間というだけの勝手な僕の思い違いだった
それでも僕はあなたに勝る部分があれば満足だった
ただ優越感に浸っていれば多少の学力の差など無にも値するからだ
そして僕はまるで廃人のように
毎日を暮らすだろう
あなたが着々と人生設計を立てているうちに
僕はただもの静かに夢うつつでいるだろう
そして またひとつまたひとつと日々を摘み取るんだ
まるで 毎日の退屈や憂うつを指折り数えするように
ただ淡々と流れていく日々の波に流され流されしながら
僕はそんな目標も夢もない
ただ退屈で憂うつなだけの未来にたどり着くだろう
それを承知で僕はいつの間にかあなたとの友情や信頼さえ
摘み取ってしまったんだ
退屈な日々と一緒に摘み取ってしまったんだ
そして またひとつ
退屈を紛らす暇つぶしがひとつ消えた
愚かな僻みや妬みのせいで。
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