詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
この雨が止んで
晴れ間がのぞいて
ちょっとだけ気が向いたら
外へ出かけよう
この胸にある
悲しみが癒えて
テーブルの上にあるカップの紅茶を飲み干したら
外へ出かけよう
暑い陽射しと
わずかなのどの渇き
見上げた空の澄み渡った青い空
何処までも限りなく続くような
それでも限りがあって
何処まで行っても同じ景色が途切れなくずっと続く
不思議な世界
僕は今この場所に立って
息をして生きている
それだけでなんか
不思議な気持ち
口に残る紅茶の甘ったるい味
四月の風が吹き抜ける
そっとやさしく髪を撫でる
雨のち晴れのち曇り
良いことばかりじゃない世界
それでも僕は生きている
退屈な雨の日も
君と過ごす楽しい日も
君を亡くしたあの日も
そう僕は耐え抜いて
此処まで生きてきたんだ
暖かな陽だまり
スッと胸に差し込む午後に
いろんなこと
考えていた
昔のこと
楽しかったこと悲しいこと辛かったこと
少しだけ
考えていた
暖かな春の日に
公園のベンチ
お日さまの下でうつらうつらしながら
大好きな君のこと
考えていた。
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