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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[890] 心模様
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


パラパラと小雨が降ってる
傘を忘れた僕の頬をやさしく滑り落ちる
かすかに冷たいその雨粒は僕の髪の毛を伝って
アスファルトに弾けて落ちる
音もなく静かにゆっくりと
何度も何度も
僕の髪の毛を伝って
頬を撫でて
アスファルトに弾けて落ちる

聞き覚えのある
歌声が耳に届いてる
心をふるわすやさしい歌声に耳を傾けて
ちょっとだけ口ずさんだ
鼻にかかった
ちょっと不器用な
その声が今の僕にはどんな励ましよりも
やさしく
そして
元気づけてくれる
そんな気がしたよ

家にたどり着いた頃には
もう小雨は降り止み
空からお日さまが
そのまぶしい顔をのぞかせていた
頬にわずか残る
こぼれ損ねた
さっきの雨粒
拭って 少しだけ元気が出たから
お日さまに笑いかけてみた。

2007/04/07 (Sat)

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