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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[971] 青春歪曲 (前半)
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


張りぼての月に逆さまにぶら下がる
重力も常識も無視して
コウモリになった気分でぶら下がる
いま心を埋め尽くす
迷いに決着をつけなければ…
バラバラになった記憶を一つ一つかき集めて
思い出すんだ
忘れようとした過ちも抜かりなく
全て全て
思い出すんだ

僕は今、
混沌の中
息継ぎもろくにままならない
謎ばかりの世界
目覚めればまた憂うつが容赦なく襲う
泳ぎ方すら忘れてしまった
覚えているのは役に立たないことばかり
そうたとえば
あの日流した涙とか
君が言い放った
さよならの一言とか
嫌なことばかりが
何故か頭に残っていた
長い間しまっていた想いが一気に胸の奥からこみ上げてきた

今、僕は
悲しみの中
答えを探してる
出口を求めてる
愛を探してる
足りない記憶(ピース)なら
この手の中さ
焦る想いを押し殺して
間違わないように
一度きりの道を歩いている
常識だらけの
こんな世界で
すました顔で時々生き急いで

頭抱えて
探してんのさ
膝を竦めて
暗い部屋の中
悩んでんのさ
立ちふさがる壁を
どう乗り越えようか
目の前にある謎を
どう解き明かしていこうか
考えてんのさ

冷たい風の吹く
果てしない道の途中
それぞれがそれぞれのあるべき未来を
探してんのさ
旅人の真似事?
いや、違う
そうじゃない
現実と戦ってる
現実と向き合ってるんだ

2007/04/21 (Sat)

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