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木菟の部屋


[55] てかがみ
詩人:木菟 [投票][編集]

するりと 座布団の下に仕込んだ 手鏡

どんなきもち いえいえ しりえません

つくられるまえ空は青々

それとなく なんどかに わけて たにんだから

やれたいいはなちせめたあの日のまま

つめたさと きょうふ あなたはわすれた

ごめんなさい

しあわせになれるとつよく今もしんじるあなたが
恐いです
それとなく
いきるあなたがたがおそろしいです
しんだふり
げきだん
地上でくるくるおどりましょう
灰色のプレゼント二回目はいはいおまえはネズミなんだよ
笑う ワラウ わらう
綺麗に包装されたぷれぜんと のような
憧れの電動式人間
町にあふれたのは 羨ましい正常な役者たのしいの?なにが?
とうさんと かあさんは 働かないのですが 多額の現金
現実をごらんそう言えば平和すぎるにきまってた
仕事なんかない
なのに現金きらきら元気 苦しみはない ほううっと笑い
ふつうのふり 隠したの全部晒してごらんよなんていったら
みんなで死ななきゃならない
綺麗でよく出来た嘘にはもうお腹いっぱい
秘密の場所
宝物があるはずなのに送らない 三段跳び
それでいて 多分泣かない
案外互いにどうでもよい 案外泣かない
甘受が間違い
あの頃はしにかただってわからなかった
側にいる、または大人だってだけで絶対だった
ましてや)
偽者って言われても作り話を作ったものも哀しい偽者じゃないか
やさしくワラウスルスル全部引き離して壊して
スルスル引き離して壊して引き離して壊して
ずっとそうだった
ずっとずっと誰かは笑い続けた
響いて
通り抜けて手鏡
多分きみとおなじ
ね、手鏡、
わたしもびっくりしたのよ
お互いよね
きみを仕込んだ人間の人間は
どんなきもちだったのだろうね
温かい煎茶なんか飲んでいるんだよ
首を締め上げたって吐きはしないんだよ、
手鏡、君は僕に割られたけど
わすれてなんかいなかったよ
聞きたいのだろうから今ここに
首を締め上げても漏れないのだろうから
馬鹿みたいに味わいたいねあったかいお茶

2011/11/14 (Mon)

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