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あいくの部屋  〜 投稿順表示 〜


[21] ライスボール
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僕はオニギリって言う
彼女はオムスビって言う

下らない事で二人不機嫌になる
下らない事で二人とも譲らない

本当に不機嫌になった理由も
本当に譲れなかった事も

今となってはよくわからないような
今だからこそよくわかるような。。。

2004/10/18 (Mon)

[22] 独り寝
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独り寝の

寝付けぬ床の

ぬばたまの

部屋すみ黒く

ケモノを育て

2004/10/20 (Wed)

[23] 1/60(60ブンノ1)の僥倖
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時計のアラームが
出勤時刻を知らせる
台風一過ならず残り雨
しぶしぶの片手傘で
ペダル踏み込み出発
集団登校の小学生に
細心の注意をはらう
横並びのバカップルは
道を譲らない
危うく車とこんにちは
雨もあがり傘をたたむ
のぞむは38°の急坂路
チャリンコに鞭打ち駆け上がる
ここは北京の朝か?
佃煮に出来るほどの
高校生のチャリ集団に囲まれる
携帯片手に蛇行運転
やつ等は周りを見ちゃいない
ルーズソックスも健在だ
赤信号で2分待ち
ここらでひとつ小休止
国道の排ガスでアロマです
鼻毛もよく育ちます
一通道路を時速80km
爆走する車の車高が低い
そんなにあおらないで
電動自転車のオバチャンに
何故だか道をふさがれる
電池きれてるのかな?
土手を行く道で
見上げた時に
現れたのは虹の欠片
あれよあれよとアーチを描く
田んぼも川もまたがって
サムデイ♪
オーバーザレインボー♪
現れそして消えるまで30秒
またたくあいだの30秒
通勤時間は1800秒
事務所まで後わずか
1/60の僥倖胸に
今日もお仕事頑張ろう。。。







2004/10/21 (Thu)

[24] 渡り鳥
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渡りの鴨が

ぐぅわぁ
ぐぅわぁ

と鳴いているので

私も


ぐぅわぁ
ぐぅわぁ

と鳴いてみたら

目の前にいた小さな男の子も


ぐぅわぁ
ぐぅわぁ

と鳴いた

なかなか楽しくて

安い自分も悪くないと思った

2004/10/22 (Fri)

[25] サボテン
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アメリカの映画なんかでよく
サボテンに飛び込む男の
たとえ話なんかあるけど

「そいつは屋根の上からサボテンめがけて
 飛び降りたのさ
 もちろんそいつは大怪我して病院行きさ
 だからそいつにきいたのさ
 なんでそんな馬鹿な真似したんだって
 そしたらそいつはこう言ったんだ
 『その時はそれで良いと思った』
 てね」

あれがすごく好きで
『その時はそれで良いと思った』
って言葉にすごくシビレル

ビリーザキッドとか
明日に向かって撃てとか
ボニー&クライドとか
なんか挙げたらキリ無いけど
この辺の映画の感覚

一見どうしょうもなく
刹那的に見えるけど
本当は果てしなく
未来や夢を思ってて
いま飛び込まなければ
その先は何も無い
そんな一途な思いが
良いのかも

日本の諺の
「清水の舞台から飛び降りる」
とはニュアンスがちがってて
恐ろしく馬鹿っぽいんだけど
煌めきのようなものを感じる

これが若さだけがなせる業でないと信じたい
後半年ほどで三十路迎える私です

2004/10/23 (Sat)

[26] 月光冴寒
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夜風がとんがって
肌を刺す冷たさを
含んでくると
気澄みわたり
月の光は冴えを増し
私の行く道を照らす
暗かった夜道
独りで歩いていると
勘違いしていた
三人いるじゃないか
私と月と
そして私の影と。。。

2004/10/28 (Thu)

[27] エロ本
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人生をまっとうして
永久(とわ)の眠りにつくその前に
「これだけはやっておかなければ」
と言う事があるとすれば
隠してあるエロ本の始末だけに
しておきたい
例え何歳(いくつ)で
その時をむかえるにしても
毎日を敬虔に懸命に
生きてゆかなければ
そうある事は出来ない

ジョーはちゃんと始末していったのかな?

2004/10/29 (Fri)

[28] 空き缶
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僕の胸の真ん中に

空き缶が転がっている

何が入っていたのか

まるで思い出せない

匂いをかいでみたけど

何も匂いはしない

何が入っていたのだろう?

いや

これから何かを入れなければならないのか?

こんな空き缶を皆が胸に持っているのだろうか?

2004/10/30 (Sat)

[29] サンダル
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僕のサンダル
片方が無くなってる
だから隣の人のを
片方もらっておこう

そうすると
隣の人もサンダル
片方無くなって
また隣の人から
片方もらっちゃう

そうすると
そのまた隣の人も。。。

。。。

いい加減にしなよ
誰かがサンダル取りに
行かなかればいけないよ

そうじゃない
僕が取りに行かなくっちゃ。。。

2004/11/01 (Mon)

[30] お伽話
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悪魔は切り株に腰掛け
少年に言いました

「君は僕がいなければ
 君が君の正しい事に
 自信が持てないのだろ?
 だから僕はいつも
 ここに居るのさ」

少年は笑って答えました
 
 「そこに居てくれると助かるよ
  そこから動かないで居てくれると
  ほら切り株に付けた接着剤
  乾いたころだよ」

悪魔は切り株にくっついたお尻を見て
一つ舌打ちをしました
 

2004/11/03 (Wed)
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