詩人:あいく | [投票][編集] |
ラジオから
流れる歌に
はっと手を止め
耳を傾ける
あうあぁぁ
何故もっと早く
気付かなかった
何故もっと早く
耳を傾けなかった
歌が終わってしまう
終わってしまう
せめて
せめて最後に
もう一度
ナンバーを
コールしてくれ
願いむなしく
番組は終わる
それから十数年
二度と耳にすることは
なかったナンバー
メロディーは
人に伝えるには
あまり朧な記憶となり
ただ深い切なさのみ
今も思い出す
思い出すのだ
またいつか
巡り合えるだろうか。。。
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夜空に
星の瞬きは
知りつつも
また見上げては
星を探して
夜空に星の瞬く事は
わかり過ぎている
今更何を確かめようと
私は夜空を見上げるのか
でも本当は確かめて
いるんじゃ無くて
探しているのだろう
星の存する事を知る
それだけでは決して
夜空を知悉するには
至らないのだから
探して見つかるのは
また新たな探し物
夜空の星の深遠に
引き込まれるのだ
知っているだけでは
わからないから
見上げなければ
わからないから。。。
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合羽とて
寒さ沁み入
夜の時雨
これだけ降れば
時雨でも無いでしょうが
暗い夜道に家路につく頃
手傘自転車では危なかろう
合羽を着込むものの
雨ははじいても
冷える夜気までは
遮る術もないようで
その割りに通気の悪い
合羽ならば寒くても
蒸れて蒸れて
心地の良い物では無い
そんな状況を
惨めに思うのは
根性の足らなさか。。。
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淀の川
朝日散せる
細波の
光は生駒の
裾飾る珠
淀川を渡す
大橋を通勤にて
自転車で渡ります
寒に気澄み渡る
この季節は
川面に映る
朝日の光の
眩しいことよ
風凪ぐ穏やかな
日であれば
水面にはくっきり
朝日の輪郭を
浮かび上がらせます
風が水面を揺らせば
朝日の影は瞬く間に
四方に散り散りに
珠をまかしたように
広がります
遠くに望む
生駒の山の
裾野を飾るように
日ごと表情を変える
水面の光を
冬の通勤の辛さの中
僅かな慰めにと。。。
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品定め
大根よりも
葉を比べ
大根葉は
なかなかどうして
美味いのである
スーパーでは
葉付きの大根は
なかなか拝めぬが
時折みかけると
ついつい
大根本体よりも
葉のきれいで
多いものを
よってしまう
大根など今では
年がら年中並んで
いるのだけれども
これも冬の野菜
ふと思い出して
季節の味わいに。。。
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青空の
月にマフラーを
かけたいよ
日々日々
一歩遠ざかる夏
日々日々
一歩近づく夏
遠ざかりつつ
尚近づきゆく
季節の輪の中
寒さ深まりゆく
夕にはまだ早い
時の頃合
マフラーに
首を縮めて
家路を目指す
ふと見上げると
東の空には
この時間には
不似合いなほど
くっきりとした
輪郭を見せる
月が浮かんでいて
空は雲一つなく
なのにどこか
冬色めいて月を強く
浮かばせています
やぁそこも随分
寒そうですね
心の内に声掛けて
月に縮める首は
在りはしないけど
私のマフラーを
かけてやりたい
しかし私では
余りに小さい
私のマフラーでは
余りに小さい
それではご機嫌よう
私は再び家路を
急ぐけれども
月は南の空を
目指しながら
夜を待つのでしょう。。。
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「決して誰にも
言うでないぞ」
ただ一つの約束
でも
もう一度
君に逢いたいよ
だから
僕は禁を破り
「僕は雪おn/nAをみts!fakeg^*g&z・・・・
ヒュ~
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師走れば
逸る夕日か
観覧車
季冬ともなれば
何かにつけ
気はせくものよ
仕事もあわただしく
何かし忘れはないか
そんな思いに囚われ
落ち着きも無い
ふと6F事務所の
窓からのぞむ
暮色に染まる街並みに
心奪われる
窓を開け放てば
12月の冷たい風は
慌しさに上気した頬を
さっと冷ましてゆく
赤すぎる夕日と
遠く逆光に影を見せる
ひらぱーの観覧車
急き落ちゆく夕日とは
あまりに対照的に
ゆるり ゆるり
回転する観覧車
ふむ そうか
このかけ離れた
二つのものは
私の中にもあるのだ
今すこしの時は
観覧車でゆこうか。。。
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わっしわしっわ
しゃぱぱぱしゃぱぱ
がっがぐわぁわ
はおとみずおと
きたからきたよ
今年もきたか
当たり前のように
繰り返し見てきた
だのにやっぱり
ああ来のか
と思うのは
奴らの事が
好きだから
なのだろうな
奴らの出す音が
好きなのだ
羽ばたく翼が
擦れる音
空気をはらむ音
たてる水音
そして鳴き声
寂寞とした
冬の水庭に
目を閉じ
耳を澄ませば
生けとしものの
音をきく
奴らの奏でる
リズムがそんなものを
思わせるのだろうか
とりあえず
長旅お疲れさん
羽根を休めて
ゆっくりしておいで。。。