詩人:赤坂 菜葉 | [投票][編集] |
その気があれば
何でも通る。
足元に踏みつけた
一般大衆に
気付いたら
彼はナポレオンに
なれなかった。
みんな疾しさに
克てないから
立ち止まってしまう。
Goingなひとりが
新しい道を開き
その他大勢がみんなで
そこを通るけど
先行く人はきっと
本当は不安で
足元の異変に
気付いていながら
まるで
クライマーのように
遭難を恐れて
下を見ないように
しているんだろう。
高い場所に
恐怖を覚えながら
必ず一度は
ダイブを夢想する、
人は
そんな厄介な快感原則に
囚われた生き物だから
気付いた途端に
奈落の底へ滑落する。
下を見る誘惑に
負けた彼は
普通の人に戻った。
しあわせだったのかも
知れない。
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三角に尖って
死角に隠れても
互角には闘えない
味方の大量得点に
胡坐かいて
そんなんじゃ
何処へも転がれない
難しいショートバウンドを
何気にさばく選手と
何でもない内野ゴロを
ファインプレーに
見せる選手と
どちらもプロの技だけど
後生大事に
ベースを守って離れない
内向きな野手なんて
草野球でも要らないよ
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あんな
なんかな
言いたいこと
あんねんけどな
100万語の
優しい言葉なんかより
今は1回だけハグして
くれへんかな
鋭利な刃物
みたいな三日月がな
秋の風に縮こまんの
一人見ちょりました
理屈は頭を冷ますけど
心の温度まで
覚めてしまうんよ
躊躇って回り道するより
真っ直ぐあたしに触れて
くれへんかな
傷ついた分だけ
優しくなれるんやったら
どうか
あんたの熱で
あたしを少しだけ暖めて
くれへんかな
知っちょる?
あんたのこと
思うだけでな
あたし
満月になれるんよ
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なぜか切ない
日曜日の夕方は
満たせない欲望に
冷蔵庫さえカラッポ
行くべきか待つべきか
普段通りの優柔不断
ほんとは結論なんて
最初から決まってるのに
躊躇う程に失われてく
希望と時間
うん、決めた!
電話するっ!
彼なら30分で来てくれる
伝えたい事を
頭の中で整理して
噛まないように
何度も復唱して電話を
手にした
「もしもし,,,」
...上手く話せたと思う
あとは待つだけ
玄関に繋がるキッチンに
間接照明の
フロア・スタンドを置いた
暫くすると外で
バイクの止まる音が
聞こえる
あー、なんかドキドキする
玄関のチャイムが鳴った
時計を見たら
電話してからたった15分
スリッパパタパタ
玄関のドアを開けた
「ピザ配達に
参りましたぁ〜」
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汚れること怖れないで
Serenadeでも歌いながら
大切なものだけ吸い取って
溜め過ぎた誇り掃き出して
心キレイにCleaner
あなたがいると思うだけで
鼻歌まじりSkip気分
終りがあると諦めないで
Lemonadeとか飲みながら
使えないものは屑籠入れて
いつか想い出に変わるから明日夢見るDreamer
あなたのこと念じるだけで
微笑みまじりTrip気分
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私が何をしたと
言うのだろう
生まれて来て
這いずり回り
やがて
立ち上がって歩き出し
これまで
目指して来た場所は
こんな逃れ様もない
法廷だったのだろうか
未決勾留で生かされ
刑の執行期日さえ
知らされてはいない
自分の最期の日が
分からないまま
来ないかも知れない明日に
ただ備えるなんて
どんだけ無益な懲役を
科すのだろう
私は死に値する程の罪など
一つも犯してはいないのに
私に死刑判決を下すなら
その前に
あなたの裁く資格を
私が剥奪することにした
あなたはもう
私の中で存在しない
そう決めた事が
被告である私の
唯一の罪ですか?
ここで予言しとく
私は間違いなく死ぬ
いつかね
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あなたが爪弾く
ギターの響きに寄り添って
ずっとこのまま
歌っていたいの
優しい気持ちになれたのはあなたがわたしを
見つけてくれたから
色とりどりに季節は
違う表情を浮かべるけれど
変わらないと信じています
誰もあなたの代わりに
なれないの
あなたが奏でる
ギターの温もり感じながらずっと傍で
夢を見ていたいの
切ない気持ちが溢れるのは
わたしがあなたで
一杯になってしまうから
擦り抜ける様に時は
足早に通り過ぎて行くけど
変わらないと信じています
掛け替えのない人は
あなたなの
分かれ散らばり和む音
連ね繋げて流れるよう
ふたりで紡ぐ明日へと
あなた以外に
誰も代わりになれないの
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退屈に倦んで
お題類推で
内容を予測して遊ぶ
想定の範囲内だと
途中撤退
予想外の展開なら
してやられた感の
心地良さ
無題なんて
顔のない人みたいで
薄気味悪くて近寄れない
お題後付けでも
事前準備でも
お化粧している間は
お出かけの愉しさを
想像しながら
胸が高鳴ってくる
見たまんまの
スッピンでも構わないから
せめて表情くらいつけたら
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手応えのない言葉
針先に付けて
手荒びに釣糸垂れる
カロリーだけ高くて
滋養にならない
軽いスナックばかりで
胃袋騙して
もう歩けないと座り込む
煩悩具足の凡夫には
何も降りてこないから
脳内の中空を浮遊する想念
無理やり掴んで
名前つけて遊んでみたり
上手くいって一人ニタリ
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やっちゃダメな事って
なんであんなに
魅惑的なんだろう
何も言われなければ
与ひょうも浦島太郎も
悲劇的結末を
見なくてすんだのに
やっちゃイケない理由を
確かめずにはいられない
好奇心は風船のように
容易く膨らむけど
簡単にパチンと弾ける
ほらね?