詩人:泉 浩祐 | [投票][編集] |
私は此れまで
いくつあの音を聞いただろう?
嫌な不快音―――。
心を込めてしてあげたのに
振り払われて
捨てられた―――。
私の心が 潰れる音。
私がいくら 他の物を潰そうと、
私がいくら 他の物を砕こうと、
私の心が潰れる事実とは くらべものにならない。
どうして 好き合った あの男(ひと)は
私を消そうとするの?
大切に想ってくれない――――。
どうして 好き合った あの男(ひと)は
私を潰そうとするの?
もう 離れてしまいたい―――。
いっそあの男を潰してみても
快楽的音はしない。
女は尽くすばかりで 男はなにもしない。
見返りを求める私がいけないの?
もう別れてしまいたい。
『悲しみはいつだって女だけにふりそそぐ』
誰だかが言っていた言葉・・・。 確かにそうね。
尽くして捨てられるなら 消えたい。
新月の如く・・・。
“グシャッ”
私の心が―――――――――――――潰れる音。