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ゆにこの部屋


[37] Violet Moon
詩人:ゆにこ [投票][編集]


今夜はヴァイオレットムーン
手をかけてあの梯子を登れ
あなたに逢えるとゆうのなら
どこまでもどこまでも。

先の見えない橋も渡れるわ
あなたがそこで待つのなら


それはシンドローム
或いはまどろみとまぼろしのあいだ
彼はビョウキだと言った
わたしが恋に冒されてるといった

魔物がすむ森で
あなたと手をつなぐ夢を

盲目の愛情に
取りつかれるようなそれを悪夢と


あなた以上に大切なものが
ただ見つからない
それだけのこと

あなた以上に魅力的なひとが
この世にはいない
そう思うだけのこと


いつかのミステリアスムーン
新月の手前の誘惑
ふたりが出遭った日の記憶
憶えているでしょう

あなたの強い眼差しに
ぜんぶ焼かれて
身も焦がれるとはまさにあのこと


溺れたその海は
途方もなくおおきな

わたしの知らない場所だった

あなたの指が示すところは
いつだって新しい
いつだって素晴らしい


それはシンドローム
或いはまどろみとまぼろしのあいだ
彼は目を覚ませと言うの

もうすぐ手遅れになるというの

それでもきっと構わない
冷たい風が心を乾かすように
潤いがなければ
わたしは終わるだけ


せめてあなたの腕の中で
倒れて眠りたい
自分が信じるものに囲まれて

だからあなたに逢えるとゆうのなら
いつまでもいつまでも。
先の見えない橋も渡れるわ
あなたがそこで待つのなら

2015/06/07 (Sun)

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