詩人:アル | [投票][編集] |
整いました!
(お、なんだ?)
え〜、クリスマスと
掛けまして
(お、イイねっ!)
サンタさんと解きます
(まんまかよ!)
そのココロは?
赤鼻と仲いい
(…次、どうぞ)
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目を開いていても
何も見えていない人
険しく細い山道を
ロープを頼りに登ってく
山頂を目指すけど
そこがどんな場所かを
彼は知らない
目は見えなくても
何かを感じ取ってる人
真綿の様な雲の上
自分を信じて歩いてく
天国も地獄もない
あるのはただの心だと
彼は判ってる
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アヤパンとか
ナルミ・リコとか
テレビを一切観ない
ぼくには
なんのことやら
「普天間基地の問題
だけじゃない
沖縄の人たちには
多大な迷惑をかけている」
芸能や下ネタから
最近の時事ネタまで
話題が銀河系的に広い
ぼくらふたりが
基地問題に絡めて
国の安全保障について
語りだすと
それまで喧しかった
看護師や介護士と
奥さんの女性陣3人が
急に貝のごとく
押し黙った
「木下さん、女性陣が
退屈みたいですよ?」
と云うと
「俺がジジイだからか?」
とワケわからぬ事を宣う
「は?」
「時事ネタだけに
もうジジイは
寝た方がいいってか?」
笑えない…
だけど女性陣は大爆笑
そんな木下さんは
40才くらいの時に
脊椎を損傷して
それから30年以上
首から下が動かせず
寝たきりの生活を
送っている
そんなに軽い
氷山はない
きっと
水面下には
想像も及ばぬ
重たい現実を
沈めているはずなのに
その一角は
泰然自若に
ピタリと動かず
光に煌めきながら
水面上に屹立している
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みんな
歪で凸凹
取るに足りない
欠片の寄せ集め
無造作に散らばって
収拾がつかない
ああでもない
こうでもない
似た者同士
手を繋いで
どんな絵柄に
見えてるんだろう
宇宙の果てから
60数億ピースの断片
43億年もかけて
まだ完成しない
地球規模の
ジグソー・パゾー
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ごめんね?
なにが?
…きのう
なんだっけ?
忘れるくらいだから
大したことじゃない?
優しいね、やっぱり
なんだ、ソレ?
ホントは気にしてる
気にしてないよ
ほら、やっぱり...
やっぱり、なんだよ?
気にしてる
気にしてねぇよ
怒った?
怒ってないから
その言い方
やっぱり怒ってる
あのさ、ほんとに怒るよ?
怒って怒って
もう、いいや(笑)
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ギリギリ
命のネジを巻いて
グルグル
目まぐるしい営み
トボトボ
引き摺る重い足取り
ヘトヘト
草臥れ力尽きたら
ぼくが
ネジを巻き直すから
可憐で時に切ない
曲を奏でて
閉ざされた箱の中
きみが変わらぬ音色で
歌うから
がんばれる人がいる
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カァ〜とひと鳴き
見上げれば
夕暮れの電柱に
真っ白な鳥一羽
んなバカな
でも鼻先膨らんだ嘴
体長やシルエットは
紛れもない
カラスそのもの
疑う僕に
も一度カァ〜
白いカラスって
やっぱりいたんだ
吉兆か
不吉な前触れか
1秒迷って
ニンマリ微笑んだ
買い物帰り
エコバッグ片手に
ボタン式の横断歩道の前
行き交う車の流れに
敢えて
竿差すような気になれず
急ぐ旅でもあるまいにと
誰か来るのを待っていたら
早速、路の向こう側で
黒い人影がボタンを押した
信号が変わり
左右に視線を配って
道路を渡りながら見直すと
もうそこには誰の姿もない
代わりに
横断歩道の真ん前の
立派な門構えの
日本家屋の扉が
バタンと閉じる音が
聞こえた
いつまで待っても
自分でボタン押さなきゃ
信号は青に変わらないぞ?
間抜けな僕の替りに
親切な人がボタンを
押してくれたのだろう
もしかしたら
その人は
あの白いカラス
だったのかも知れない
僕は2秒考えて
またニンマリ微笑んだ