詩人:アマネ | [投票][編集] |
アタシは学がないので
麻薬と精神向上薬の違いもわからない
煙草を吸わない綺麗な君なら
上手く理屈だけを受け入れられるように思う
アタシは脳足りんなので
共依存と愛の違いすらわからない
酒を飲まない澄んだ君よ
どうかアタシに教えてくれ
煙草の煙で白んだ部屋には
酒で滲んだ眼には
明けて往く陽の光は眩し過ぎるんだ
ああ、
ウッカリと、
また朝がきてしまったよ
詩人:アマネ | [投票][編集] |
「生きてほしいと言われる重さに耐えられない お母さんごめんね」
貴女がカレンダーに走らせた文字
絶対忘れません
だけど三回忌には行きません
貴女の言葉を無視して
エゴで泣いてしまうから
Aちゃん、友達になってくれてありがとう
アタシは未だにグチャグチャと
貴女を思い出しては
あまりにいきなりな別れに
「何も出来なかったのか?」と
グルグル気が遠くなりそうで
安い言葉を散らかして
受け入れようと
確かに在ったと
確かに居たと
繰り返さないと怖くなるけど
貴女が選んだ道を信じます
貴女の望んでくれたアタシを生きます
20090918
詩人:アマネ | [投票][編集] |
世界総てを呪って泣いた
世界総てを愛して笑った
繋げられない二つの記憶
抱きしめられない二つの意識
処方薬で片方殺す
これで「治る」と貴方は笑う
死んだあの子は要らない子
同じ体の要らない子
二人居たって寂しいね
二人居たって悲しいね
命と心 秤にかけて
命を守れと言うのなら
心をアタシに捨てて頂戴
貴方が手本に薬を飲んで
お医者に殺されてみて頂戴
なんて嘆いてみたって
「さよなら
さよなら
ごめんなさい」
ゴックン。
詩人:アマネ | [投票][編集] |
アタシは強くはないし
なりたくないから
死にたがりにだけ優しいのよ
きっと
偽善者で良いだろ
アタシは望む事だけする
アタシは望まれなくなった子だもの
物と呼ばれたから何だ
要らないと言われたから何だ
何度繰り返されたって
仕方ないじゃないか
オナニー紛いの傷の嘗め合い
いいじゃないか麗しくて
だって君、泣いたもの
否定出来る環境なんて
孤独が足りなさすぎるよ
詩人:アマネ | [投票][編集] |
死ぬな 生きろ と人は言う
どちらか答え選んでも
どちらの答えも選べなくても
アタシは君を好きで居る
本当は君に「生きて欲しい」と
自分勝手に泣いたって
君が心底好きだから
選んだ未来 受け入れよう
綺麗事だと拒んでも
アタシの言葉 届かなくても
笑えなくても 泣けなくても
話せなくても ぶつけても
君が要らぬと捨てたって
アタシは要ると拾ってやる
何も心配しなくて良い
信じなくても構わない
嫌われたって 呪われたって
変わらずアタシは言ってやる
「アタシは君が大好きで必要なのよ」と笑ってやる
詩人:アマネ | [投票][編集] |
君が「綺麗」と撫でたから
切ってしまった長い黒髪
そのままが好きと君が触れ
化粧で隠した素の心
君が似合うと言った白
捨ててわざわざ黒選ぶ
「好きだ」と君は抱き寄せて
「アタシはそれほど」と背を向けた
姿形が好きなのか
「アタシ」の事が好きなのか
愛想のない猫のよに
可愛気無く目を細め問う
本質なんて変わらないのにね
詩人:アマネ | [投票][編集] |
深夜1:00 チョコレート
甘い口溶けなど一切無視
緩んだ瞬間 思い出すから
次から次 頬張って涙
深夜3:00 チョコレート
ほろ苦い香りなど感じる間もなく
笑えてた過去 飲み込まないと
か弱い小娘に逆戻り
アタシの魔法 チョコレート
中毒 口内炎 ニキビ
溶かしてよ現実
あの時の方が甘かった
あれからの方が苦かった
されど、チョコレート
詩人:アマネ | [投票][編集] |
あの娘は恋愛依存症
恋うて恋われて 乞うて壊れた
彼らは煙草に縋りつく
優しい"ママのオッパイ"代わりに
フィルターくわえて安心を得た
薬に溺れて犯罪者
現実捨てて夢に逃げ
実の子抱いて歩んだとして
次は何処へ行こうというのか
「頼らないと生きられぬなど
縋らないと生きられぬなど
笑止千万 哀れ弱者め」
タバスコ入りのブラッディ・マリー
あおった君の手 震えている
形違えども同じ穴の狢
アタシは言葉に依存して
なぞって消して 抱いては手放す
夜というのは、独りには長すぎる
詩人:アマネ | [投票][編集] |
電話が鳴って目覚めた夜中
弱った君が吐き出した
痛みをただただ受け入れた
「それでもアタシは好きだよ」と
笑って告げた二時間後
君は未だに信じずに
薄ぼんやりと「ああ」と言う
届かぬ場所に居るものの
手放すつもりも更々なく
恋人になど決してならず
友達かすら危ういが
お互い気楽にもう八年
不謹慎とは知ってるが
いつも願ってしまうこと
君の傷が癒えぬよう
アタシに電話をかけるよう
詩人:アマネ | [投票][編集] |
雨音青く香る頃
あの娘は一人立ち尽くし
君はあの娘の思い出消した
一年経っても同じ場所
傘もささずにいつまでも
約束消えぬとあの娘は待った
「君は居ない」と繰り返し
刻む手首 刻む想い
二年経ってあの娘は18
笑っていたんだ 泣いていたんだ
せめて夢をと19の夏
あの娘は瓶を空にして
君の夢見てまた泣いた
20の区切りも曖昧に
炎を揺らした台所
油にまみれたあの娘は崩れて
「狂えないよ」と火を消した
あの娘は今も抜け出せず
失くした約束 手を繋ぎ
来ないと知ってる君を待つ
雨音青く香る限り