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アマネの部屋


[2] ただ君よ、不幸あれ
詩人:アマネ [投票][編集]

伸ばした先の 光なら消え 闇は続き
五感擽る真実は 虚無の嘘へと誘う

甘ったるい梔の香りは
口無しの死人の手招き
払い退け辿った煙は
ピリピリと 舌先に鋭く
覚醒を助長させて 蝕む紫

確かなものを選ぼうと
曖昧に並べる言葉 惑う心

叶わず 応えぬ 声を待ち
幾日も 繰り返すは愚考

「温もりなど 知らなければ 望まぬものを」
と 呪えども
知らぬを知るは 業の環

放った熱は 残らずに
発した声は 響かずに
ぼやける輪郭なぞるのならば
「ただ君よ、不幸あれ」と
笑うて生きるだけの事

ただそれだけの 滲むは命

2009/09/02 (Wed)

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