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おるふぇの部屋


[72] 細胞の進化
詩人:おるふぇ [投票][得票][編集]

日常が

赤く爛れて

燃えていく

プリズムは

弾け飛び

あなたの胸に

飛び込む

光は無限


優しい笑顔が

記憶に霞み

現実が淡々と

進行していく


掴みたかったもの

もうないんだよ

(なくていいんだよ)

あなたの寝顔が

隣にあるだけ

(それでいいんだよ)


夢か悲しみか

わからなくなる暮らしさ

情熱は消えずとも

痺れの抜けない感覚に

美しさは

蜃気楼のように

イメージの

彼方に

消ゆ


軽く

リキュールで乾杯して

今夜を祝おう

音楽は

ピアノだけでいい

あげつらえたものは

邪魔になるだけ


日常が

赤く爛れて

燃えていく

あなたの

マニキュアの

色のように

鮮やかに

命あるもの

それらをすべて

彩るように


真夜中を行進する

銀河交響楽団に

懐かしい景色を見た

すべての感覚を超越して

細胞は進化する

およそ計り知れない

(その必要のない)

馴れ親しんだものの

果ての先


あなたの横たわるベッドに

懐かしい景色を重ねて

見えなかったものを

開こうとする


愛の消えた街

(愛は永遠)

わたしの遺伝子は

宇宙の馴れ初めに

染めて染まり

愛の消えた街

(愛は真実)


あなたの中に見る愛

わたしの中にある愛

もうどうでもいい

それがあれば

(何もないけど)

もうすぐ太陽が昇る

幻は幻のまま

日常は

赤く

赤く

赤く

爛れ

燃ゆ

プリズム




( あなたを一人に

  などしない )




2011/04/23 (Sat)

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