詩人:蒼月瑛 | [投票][編集] |
春雨の降る少し肌寒い今日
久しぶりに会った君は、より美しくなっていました。
懐かしいあの頃の思い出は、くすんでいってしまったけど
君が僕の思い出に鮮やかさを吹き込んでくれました。
今の君は昔と変わらず花のような人です。
君と思い出話をしているうちに、あの頃の思いが蘇ってくる気がしました。
久しぶりのこの感情に僕はちょっぴり嬉しくなりました。
まるで昔に戻ったかのようなそんな錯覚に。
僕はちょっとした遊びを思いつきました。
「実は僕、君のことが好きなんだ。」
そう言ったら君は、驚いた顔をして僕を見ます。
僕はわざと上を見て
「冗談だよ。今日は何の日かわかる?」
君もようやく分かったらしく、ニッコリと笑ってくれました。
そう今日はエイプリル・フール。
一年で唯一嘘が許される日。
そんな不思議な日の力も借りて、僕は昔の僕の思いを伝えました。
懐かしい思い出とそれを蘇らせた君に「ありがとう」と言いましょう。
もちろん、この気持ちに嘘はない。