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蒼月瑛の部屋


[17] とある今日に
詩人:蒼月瑛 [投票][編集]

春雨の降る少し肌寒い今日

久しぶりに会った君は、より美しくなっていました。

懐かしいあの頃の思い出は、くすんでいってしまったけど

君が僕の思い出に鮮やかさを吹き込んでくれました。

今の君は昔と変わらず花のような人です。

君と思い出話をしているうちに、あの頃の思いが蘇ってくる気がしました。

久しぶりのこの感情に僕はちょっぴり嬉しくなりました。

まるで昔に戻ったかのようなそんな錯覚に。

僕はちょっとした遊びを思いつきました。

「実は僕、君のことが好きなんだ。」

そう言ったら君は、驚いた顔をして僕を見ます。

僕はわざと上を見て

「冗談だよ。今日は何の日かわかる?」

君もようやく分かったらしく、ニッコリと笑ってくれました。

そう今日はエイプリル・フール。

一年で唯一嘘が許される日。

そんな不思議な日の力も借りて、僕は昔の僕の思いを伝えました。

懐かしい思い出とそれを蘇らせた君に「ありがとう」と言いましょう。

もちろん、この気持ちに嘘はない。

2010/04/02 (Fri)

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