詩人:月見 | [投票][編集] |
ああ、わたしの中に眠る賢者の石よ。
そは不定形にして、
卑金属を黄金に変え、老いたものを若返らせ、病を癒す。
ひかりを放ち、顕れ給え、その姿。
ひそかに眠る赤色の賢者の石は、すべてを――
恢復するのだから。
詩人:月見 | [投票][編集] |
ああ、感謝します。
綺麗なこころをわたしたちの授けてくださったことに……
祈ります。敬虔な気持ちをこめて――
あなたにその祈りが届きますように……
ああ、感謝します。
綺麗な言葉をわたしたちに授けてくださったことに……
言葉がなければ祈りなんてありませんもの、
祈りと言葉はつかずはなれず。
わたしたちの祈りはあなたの言葉なのです。
あなたに、その言葉(祈り)が届きますように……
詩人:月見 | [投票][編集] |
その花にもあなたを感じます。
睡蓮が何気なく咲いています。
その小さな花にさえあなたを感じます。
あなたは神秘であり奇蹟です。
……そっと睡蓮から目を離した。
奇蹟と神秘は隠れてしまった……
詩人:月見 | [投票][編集] |
私の中の存在よ!!
それは形なく、掴みがたく、思推であり、感覚であり、
ただ大いなる歓びと共に在る存在。
今、少女たちの祈りの歌は、存在の微かな残滓にも似て、
頬を涙が伝う。
詩人:月見 | [投票][編集] |
ぼくたちの生命の本能を信じましょう。
ひかりは常に暖かさと喜びをもたらすのだから。
そして、内なるひかりもまた暖かさと喜びをもたらすのだから。
感じましょう!そのひかりを!!
ひかりの暖かさを感じてみてください!
そのひかりをつなげて行くのです。
喜びの共振こそが生命の本能を引き出すのです。
ぼくたちの幸いを感じましょう!!
詩人:月見 | [投票][編集] |
ああ、この世は煉獄。
神は罪人だ。
世界を造りし神は既に無く、
僕をこの世界に縛り付ける――重力――を感じて、
物質が放つ重力は無限に彼方まで引き合う――罰――
を受けし、僕の肉体をすでに現世の――黒き光――は
焼かんと欲し、浄化される魂は重力を離れ――高きところへ――
行かんと望む――汝、欲せよ――
その身の罪を識り、いと高きところへ――白き光――に導かれ、
崩れ落ちた肉体を捨て、魂はその故郷を――汝、欲せよ――
その世界を造り出した神のふところへ――眠る神は幼子――に似て、
たゆたう我ら――よせてはかえし――よせてはかえし――
眠りから目覚める――誰かが――僕たちを呼ぶ――かすかな声――
――世界がゆっくりと目覚める――神が目覚める……僕たちの罪が消えたとき、
世界を揺り動かし……僕は眠る――別の罪人が罪を自覚する……僕は眠る――
――神は世界を夢見る――煉獄の火もこの地には届かない――
些細な――すでに眠りは……神が……めざめる……世界を……
<そこで長きにわたり灼かれるであろう!!>
詩人:月見 | [投票][編集] |
大気、
鳴動する、
震える不可視の空、
夏の蒼い空の、
熱さと冷たさ、
透明なトンボたち、
飛翔する鳥、
あの空を行く、さまざまのものたち、
朝の空気が軽く、わたしをつつみ込む、
そして、大気を切り裂く音と光、
熱気が呼んだ大気の擾乱―雨。
水たまりを車が通る、飛び散る水しぶき、
そして、雲が行くと、また、蒼い空が戻ってくる。熱気と冷たさを含んだ透明な、あの透明な、夏の光と色。
傘をしまう、再び歩き出す、また、誰かが歩き出す。
夏の光の下、どこまでも空は続く、
だから、わたしたちは歩く、あの夏空の下を。
詩人:月見 | [投票][編集] |
西洋の自然哲学に曰く、
四大は火・水・風・土。
四精として考えられたのは、サラマンデル、ウンディーネ、シルフェ、コーボルト。
中国では、木・火・土・金・水。
仏教では<空大>をくわえて、五大。
想像力が四大によって、触発されるとしたのは、ガストン・バシュラール。
詩人:月見 | [投票][編集] |
雪の、一片の、雪の、
埋め尽くさんとするように、
閉ざされた街に降る、
雪、の、
石の家が並ぶ、古びた街に、
人影はなく、雪だけが降り続き、
やがて雪の荒野となるであろう、閉ざされた街の、(平面の)
完全なる沈黙……。
詩人:月見 | [投票][編集] |
血の渇望、(は)
記号化された空間、(に)
野生、ネクロフィリア、血、(といったものが)
まだ…根付いている。
だから君の血が見たくて、ショウガナイ。
微笑む、たおやかな君の、
げるるん、な血肉を想像する……
記号化された空間のなかで、<野生>は血を欲している……。