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月見の部屋


[6] たゆたう我ら
詩人:月見 [投票][編集]

 ああ、この世は煉獄。
 神は罪人だ。
 世界を造りし神は既に無く、
 僕をこの世界に縛り付ける――重力――を感じて、
 物質が放つ重力は無限に彼方まで引き合う――罰――
 を受けし、僕の肉体をすでに現世の――黒き光――は
 焼かんと欲し、浄化される魂は重力を離れ――高きところへ――
 行かんと望む――汝、欲せよ――
 その身の罪を識り、いと高きところへ――白き光――に導かれ、
 崩れ落ちた肉体を捨て、魂はその故郷を――汝、欲せよ――
 その世界を造り出した神のふところへ――眠る神は幼子――に似て、
 たゆたう我ら――よせてはかえし――よせてはかえし――
 眠りから目覚める――誰かが――僕たちを呼ぶ――かすかな声――
 ――世界がゆっくりと目覚める――神が目覚める……僕たちの罪が消えたとき、
 世界を揺り動かし……僕は眠る――別の罪人が罪を自覚する……僕は眠る――
 ――神は世界を夢見る――煉獄の火もこの地には届かない――
 些細な――すでに眠りは……神が……めざめる……世界を……
 <そこで長きにわたり灼かれるであろう!!>

2005/01/02 (Sun)

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