詩人:安曇 | [投票][編集] |
ため息の回数が増え
吸う気力もなくなった車の中
スーパーの駐車場には
子供からお年寄りから、たくさんの笑顔が過ぎていく
僕は取り残されるような気持ちに潰されていた
目の前の雲がじんわりと色を変えていく
―昼と夕方の間
乾いた希望に何を求めているのか
無気力を恐れていた昨日
無気力を受け入れる今日
ひかりながら丸い夕日が
ゆっくり下におりていく
どれくらいの愛を求めているのか
欲張りで寂しがりやの僕は
どんなに願っても何もかわらない事
痛いほど知っているのに
すっかり暗くなった空に
何かを求め小さく怯える僕は縋っている
泣きたい時は決まって
涙が出てくれないんだ
苦しい気持ちが胸につかえたまま
涙は出てくれないんだ
明日は、笑って空を見つめることが出来れば良いな。
詩人:安曇 | [投票][編集] |
ズキズキ痛む胸を
なおす薬は見つからず
ずっとずっと
静かにズキズキ痛むだけ
何も出来ずに
気付いたこの恋の終わり
始まらず、やんわり終わってしまった事が
痛みの原因
でも
もう、頑張る力が残ってないの
今も
静かにズキズキ痛む胸をどうすることもできず
肌にしみる風と共にたたずむ
詩人:安曇 | [投票][編集] |
ぼーっと過ごす僕の前
窓2枚分の僕の空
ゆるやかに動く雲を
じーっと見つめて
想いを馳せる
ゆったりゆっくり
見るたびに色が変わりゆく
ゆったりゆっくり
雲が行ったり来たり
心を映す
窓2枚分の僕の空
いつも僕の空が穏やかに
ゆったりゆっくりしていることを秘かに願い
休憩は過ぎていく
詩人:安曇 | [投票][編集] |
大丈夫って言うなら
赤い目で近寄らないで
強がり、小さくなる君を
ほっとけるほど
僕は大人じゃないから
きらきらヒカル君の薄茶色僕の胸は動きだす
もう、忘れたって言うならば
悲しい笑顔で近寄らないで
激しく痛む心、コントロールできるほど
僕は大人じゃないから
きらきらヒカル君の涙色
僕の胸が締め付けられる
君だけに反応する気持ち
全部、君だけ
詩人:安曇 | [投票][編集] |
僕は
やっぱり幸せを持っていたんだね
ひとりきりだよ。
なんて
ひとりよがりの悲劇のヒロインでした
だって
僕のまわりには
優しいヒカリが無数に浮かんでいたんだ
微かに見えるヒカリに
気が付かなかった日々
微かに見えるヒカリに
気が付いた今
僕の温度は変わったよ
幸せを語れるほど
僕は大人でも知的でも無いけれどさ
すこーしだけ
わかった気がする
僕は
やっぱり幸せを持っていたんだね
詩人:安曇 | [投票][編集] |
ぼんやりとしか見えない君の顔
目が悪い僕は
わざと眼鏡を外して、君の前
はっきり見えたら照れちゃって
にやにやが出ちゃうから
はっきり見えたら嬉しくて
ドキドキ止まらないから
だから
たまーに眼鏡を外すの
ぼんやりとしか見えない君の顔
ぼんやりなのに
かっこよく見えるのは
惚れた弱み?
…悔しいから言わないけどね
詩人:安曇 | [投票][編集] |
ゆらゆら揺れる緑のカーテン
森の中にいるみたいね
ほんのりピンクの僕の頬に
ゆらゆら風がキスをした
あの頃の僕は、いつも君の隣に
ゆらゆら揺れる優しい風に包まれて、穏やかでした
バラの刺
じんわり滲む指
痛むのは指じゃなくて心
さよならが風にのって
君に届いてくれたらな
あの日言えなかった
さよならが風にのって
君を楽にしてくれますように
ゆらゆら揺れる緑のカーテン
山のなかにいるみたいね
ほんのり笑う君の写真に
ぽたぽた僕の涙がキスをした
さよならが風にのって
君に届いてくれたらな
あの日言えなかった
さよならが風にのって
君を楽にしてくれますように
ゆらゆら揺れる緑のカーテン
さよなら愛しい日々よ
ゆらゆら揺れる緑のカーテン
さよなら君への想い
さよなら
詩人:安曇 | [投票][編集] |
知らない街、知らない道
見たことない風景に、人の波
僕は
ちょっと恐くなって
パパの足にしがみついた
パパは僕を
変に慰めるわけでなく
落ち着かせるわけでなく
少し笑って
僕の髪の毛をくちゃくちゃにした
恐かったのに
パパが
あまりに面白そうに僕の髪を触るから
パパの手を握ってやった
僕の顔くらい大きい
ごつごつで温かいパパの手
あれ、恐くなくなった