詩人:安曇 | [投票][編集] |
目隠しをつけて走るくらい
怖くて、怖くて。
さよなら不安。
さよなら不眠。
後戻りはする気もない。
握りしめた箱を
赤い顔のあいつに
ハート型のチョコを
夕日に染まっているあいつに
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水たまりが光っていました。
月が柔らかくゆらゆらと
水たまりの中に
ただよっているからです。
どこか寂しく感じたのは
いま私が寂しいからでしょう。
柔らかい月がにじんで揺れる
あなたがとても恋しい夜です。
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絞り出した声は
きっとあなたに届いていたでしょう。
振り返らなかったのが、答えだったと思います。
絞り出した声があまりに、心からだったので
涙まで溢れてしまいました。
きっと、届いていたでしょう。
声も、心も、涙さえ
だから、あなたも動けなかったのでしょう?
振り返らず、立ち去るはずが
動けなかったんでしょう?
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染み出た淋しさが、じんわりと私を濡らしていく。
あんなにも綺麗だった夕日が悲しく沈み
あんなにも柔らかく感じていた夕焼けが暗くなる。
こんなセンチメンタルな夜は、
どうにもこうにも会いたくなる。
誰でもない、あなたに
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トゲトゲまとって私は歩く。
ぶつかる人にトゲトゲ刺さっても
ふん、と
トゲトゲまとったまんま
ぷんぷん、トゲトゲ
ぷんぷん、トゲトゲ
誰もがみんな避けて行くのに
あの子だけは近くにいてさ
何回トゲトゲに刺さっていても
いつもニコニコ笑ってくれた。
それでも、私はトゲトゲをまとう
あの子もいつかいなくなる、
そう思いながら
トゲトゲに弱さを隠して、
トゲトゲに涙を隠して
ぷんぷん、トゲトゲ
ぷんぷん、トゲトゲ
それでもあの子は変わらない。
何度も、何度も繰り返して
あの子が私にとって大切な人になって
初めてトゲトゲが悲しく感じた。
ごめんね、と
ありがとう、を繰り返すと
知らない間にトゲトゲは消えていた。
あの子は相変わらずニコニコ
私もつられてニコニコ
いつの間にか、私の大切は増えていく。
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柔らかい嘘をついて
小さな傷を隠した。
君の笑顔があまりにも
悲しく見えたから
私の傷なんて、今はいらない
柔らかい嘘は働き者で
君と私を和ませた。
それが、一瞬でも
一回きりだとしても。
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あなたの、当たり前を見たかった。
愛しくて、愛しくて
私は涙が止まらない。
可哀想とか、そんな言葉なんか
あなたには似合わない。
頑張って、頑張って
頑張りぬいた
あなたたちには似合わない。
私は、ただ涙が止まらない。
きっと、見守っているだろうあなたは
きっと柔らかいんだろう。
とってもとっても。
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ふれたらきっと、かけてしまうだろう
もろく切ない恋心
薄いガラス細工のように
キラキラ綺麗だけど
ほんの少しふれるだけで、きっと簡単に壊れてしまう
あなたへの恋も、私の心も
きれいなきれいな、ガラス花火
さよなら、花火
さよなら、ひと夏
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他愛もない話でいい
慰めなんてなくていい
声が聞きたかっただけなの。
すごくすごく、悲しいこんな日は
あなたの声が聞きたくなる。
安心できるの。
声だけなのに、とても安心するの。
あなたは、私にとって
それくらい大切な人。