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安曇の部屋


[145] 待っていた
詩人:安曇 [投票][編集]

冷えた風うけながら

待っていた

君が息を切らしてやってくるのを


穏やかで、過ぎる時が早くて

温かく想いが僕を包んでいたの


ふと鳴った携帯電話

少し遅れるのかな。

と電話に出ると

かすれた君の声が僕の胸を刺した


旅だった君は一人で

夢を追い掛けるために


言えなかった。最後まで

いってらっしゃい。って


ズルイよ。とぽつりと言った

他にたくさん言いたいことあったのに


喉の奥につまっていて

何にも言えなかった


涙も言葉も笑顔も出来ず

立っていた


君に伝えたい言葉があったのに


君の声、聞こえなくなった携帯電話握り締めて

君のことを思っていたよ


冷えた風うけながら

待っていた

君が息を切らしてやってくるのを


…待ちたかった。

2005/11/10 (Thu)

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