ホーム > 詩人の部屋 > 安曇の部屋 > 雨と私と

安曇の部屋


[309] 雨と私と
詩人:安曇 [投票][得票][編集]



  『何してんの?』




雨が、私と一緒に泣いていた。




  『ほら、行くよ!』




傘で顔を隠して歩くから
足元ばっかり見ていた




泣いてる顔なんて見られたくないから




一人で歩いてたのに




なのに、
君はにこにこしてさ。




声でかいし




…待ってたんだ。




弱音なんて口から出したくないのに




君のにこにこした顔みたら


君のでかい声聞いたら




さっきとは違う涙が溢れてきたよ




今、泣いてる私を雨はどう見てるかな




傘が二つ並んで歩いて
ざあざあ降ってた雨が




気が付いたら、やんでいた




 『ねぇ、ありがと。』


2006/07/20 (Thu)

前頁] [安曇の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -