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安曇の部屋


[310] 溺れる
詩人:安曇 [投票][編集]

押さえられなくなった涙




私はきっと、溺れている




愛しいと想う感情に


ズルくて弱くて、愛しい貴方に




苦しくて、息ができないから


空に向かって泳ぐのに


空はいつも遠くて、遠くて




   甘くて、苦い。




苦いのにやめられないタバコのように


やめたいと思うのに、無いとイライラしてしまう。




  気付いているんだ。




甘さなんて無いことに




いつかは、と心で決意を固めても




そのいつかを想うだけで


息ができないくらい苦しくなる




   溺れている。




何も気付いていない貴方は


今日も私を放り投げるんだ




出口がない、海の中に




ぽぉーんと、簡単に




水と涙が混じりあって




ねぇ、私とは何もなかったの?




あれは、なんだったの?




ねぇ、教えてよ。




ねぇ、もぉこの中は苦しいよ。




…ねぇ。

2006/07/24 (Mon)

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