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安曇の部屋


[73] 満月の夜
詩人:安曇 [投票][編集]

ぼんやりと白いベンチに座って
空を見上げる

暗い空を照らす月と
目が合った

星ひとつ見えない
暗い暗い空に

迷わないようにと
大きな丸い月がひかる

泣かないで
泣かないで

誰かに慰められたかったの
心が痛む音が響く

胸にたまった切ない想いを
誰かに抱き締めてほしかったの

暗い暗い空に飲み込まれそうで
何かにすがるように月を見つめてた


白いベンチの右側が
僕の座る場所

左側にはいつも
君が座ってた

いつも
帰りに寄り道をこの公園でしていたね

君とこの白いベンチに座って話す時間が
何よりも大切でした。

泣かないで
泣かないで

誰かに慰められたかったの
心が痛む音が響く

胸にたまった切ない想いを
誰かに抱き締めてほしかったの

暗い暗い空に飲み込まれそうで
何かにすがるように月を見つめてた

いつまでもいつまでも君がいすわる白いベンチの左側から
僕の心の中心に大きく座ってるの

どこにいるの? どこにいるの?
探してしまう

逢いたくて逢いたくて
君に逢いたいと思う気持ちだけでも伝えたいよ


暗い暗い空に飲み込まれそうで
何かにすがるように月を見つめてた


    満月の夜

2005/08/19 (Fri)

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